輪島のセセリチョウについて
「アカハネムシ 22号(Mar 1997)」 天野 勝広 いままでに、輪島で私が採集確認できたセセリの種は次の10種類である。 ○ ミヤマセセリ ○ ダイミョウセセリ ○ アオバセセリ ○ ホソバセセリ ○ キマダラセセリ ○ コチャバネセセリ ○ オオチャバネセセリ ○ チャバネセセリ ○ ミヤマチャバネセセリ ○ イチモンジセセリ 日吉芳朗先生のまとめられた「石川県旧輪島町周辺の蝶類について」の中 では、8種類が記録されていて、チャバネセセリとミヤマチャバネセセリが 今回新たに確認できた。 ● チャバネセセリ チャバネセセリを最初に確認したのは、1978年8月2日で、すでに夏 休みに入っていたが、仕事で学校(石川県立輪島実業高等学校、地名は上野) に行った時、廊下の窓ガラスで、バタバタしている雌を1頭採集したときで ある。見なれない蝶だったので他にいないかと、外にでて探してみたが、そ れらしきものをほかに1頭確認できたのみで、採集はできなかった。 同じ年の8月31日に校舎の外で1頭確認できた。 次の年1979年7月31日には町野地区の大川で1頭確認。 1980年8月3日に校舎の外で1頭確認。 昨年1996年7月24日校舎の外で久々に雌を1頭採集できたが、この 1頭以外はすべてイチモンジセセリでイチモンジセセリは多数発生してい た。 同じ年の8月11日同じく校舎の外で雄を1頭採集できた。 輪島のチャバネセセリについては、発生する数も少なく、確認できる場所 もかなり限定されていると思われる。 ● ミヤマチャバネセセリ 市内から10分ほどの気勝山に、息子の貴規と利亮で行き、何げなく道路 脇で息子が採集した蝶を見ると、初めて見るミヤマチャバネセセリであった。 このミヤマチャバネセセリに関しては、昨年初めて確認できたのであるが、 採集確認できた数は少なかった。場所に関しては広い範囲で確認できたので、 以前から生息していたと思われる。ただし、なぜかオオチャバネセセリは昨 年1頭も確認できなかった。 1996年7月28日 気勝山 雄1、雌1 1996年8月 2日 高州山 雄1 1996年8月 5日 深見 雄1 の4頭が採集できた。